SASU「Self.help」
会期:2024年12月20日(金)〜 2025年2月8日(土)13:00 - 19:00
*日・月・火・祝日は休廊
*冬季休廊:2024年12月29日(金)〜 2025年1月7日(火)
会場:SNOW Contemporary / 東京都港区西麻布2-13-12 早野ビル404
オープニングレセプション:2024年12月20日(金)17:00 - 19:00
SNOW Contemporaryでは2024年12月20日(金)から 2025年2月8日(土)まで、SASUの個展「Self.help」を開催いたします。
SASU(サス)は、90年代より国内外の壁画制作などで幅広く活躍するアーティストユニットHITOTZUKI(ヒトツキ)のメンバーとして知られる女性アーティストです。幼少期より、デザインやキャラクターに興味を持ち、10代の頃からサンリオからストリートカルチャーまで幅広く影響を受けながら独自の世界観を構築し、色彩豊かでシンメトリーな構成を通じて深い精神性を表現しています。また、日本のストリートアートシーンで数少ない女性アーティストのパイオニアとしても知られており、男性中心のシーンにおいて、シンプルで記号的なモチーフを描くSASUのスタイルは斬新であり、ストリートアートに「調和」や「安らぎ」という新たな要素をもたらしました。
SASU個人の展覧会としては21年ぶりとなる本展「Self.help」では、新作絵画を中心に、彼女の創作活動の原点とも言える幼少期のアクションを再現した立体作品や、中学生の頃に自費で発行していたZINEの一部などを展示します。彼女の活動の歩みを振り返りつつ、新たな表現の可能性をご覧いただく貴重な機会となることでしょう。
1990年代後半、SASUはカナダで初めてグラフィティに触れ、スケートボードパークでスプレー缶を使ってキャラクターを描き、帰国後にパートナーのKAMIと出会います。この出会いがきっかけとなり、アメリカのアーティストコレクティブ「Barnstormers」(バーンストーマーズ)のメンバーとして、現在のミューラル(壁画)ムーブメントの始まりとも言える壁画制作に目覚めました。その後ヨーロッパ各国のアートプロジェクトに参加、2002年にはナイキの「PRESTO instant go アジアキャンペーン」にアーティストとして参加し、そのモーショングラフィック作品は業界で高く評価され、受賞に至るなど、広告表現の新たな可能性に貢献しました。2004年にはイギリス URBIS美術館にて開催された「Ill Communication Ⅱ」に出品。その後、世界的に影響力のある女性アーティストSwoonらと共に、イギリスで開催された女性アーティスト展「Something Else - STREET INSPIRED WOMEN'S ART SHOW 」に参加し、同時にHITOTZUKIとしての活動も本格化していきます。
2005年には「X-COLOR / Graffiti in Japan」(水戸芸術館現代美術センター)、2010年には「六本木クロッシング:芸術は可能か?」(森美術館)に参加し、スケートボードのセクションを用いたインスタレーションで話題を呼びました。さらに、2014年には「PERRIER Inspired By Street Art」キャンペーンにて、ボトルデザインを手がけ、アートを日常的なアイテムに昇華させることに成功しました。
SASUの作品は、ストリートアートと現代美術の境界を行き来しながら彼女独自のスタイルを確立しており、視覚的な美しさだけにとどまらず、内面的な成長や変化、社会的メッセージをも内包しています。というのも22歳で突然母親を亡くしたことが大きく影響しているとSASUは語ります。彼女はその大きな喪失感と向き合いながら、心理学やメンタルケアに関心を持ち、自己理解と感情の整理に役立つ知見を得てきました。この出来事は彼女の死生観や内面的成長に深く影響し、作品に深い精神性を反映させるきっかけとなりました。
また、東京郊外のバイク店と祖父母が農家を営む家庭で育ち、自然に囲まれた花畑とメカニカルなバイク、その両者が交差する環境が、彼女の作品における有機的要素(自然)と幾何学的要素(人工)の対比と共存に影響を与えているといいます。(*Self.help 01,2024)
特に「花のようなシンメトリー」や「キャラクター」といったモチーフは、生と死、自然と人工、個人と社会といった対立的なテーマを反映しており、その形や色にはSASUの記憶や感情が凝縮されています。
現在、SASUは母親としての役割とアーティストとしての活動を両立させる中で、その葛藤が作品に少なからず影響を与えています。創作活動全体が、彼女にとって自身を癒す「Self-help(自己救済)」であると同時に鑑賞者とそのエネルギーを共有したいという願いも本展タイトル「Self.help」には込められています。彼女の作品は、観る人々がこの世界をよりいとおしく感じ、共に癒しや気づきを得る手助けとなることを目指しています。
本展「Self.help」では、SASUの多様で力強い作品群が展示されます。ぜひご高覧いただき、彼女の作品が持つ独自のエネルギーと世界観に触れていただけましたら幸いです。
会期:2024年12月20日(金)〜 2025年2月8日(土)13:00 - 19:00
*日・月・火・祝日は休廊
*冬季休廊:2024年12月29日(金)〜 2025年1月7日(火)
会場:SNOW Contemporary / 東京都港区西麻布2-13-12 早野ビル404
オープニングレセプション:2024年12月20日(金)17:00 - 19:00
SNOW Contemporaryでは2024年12月20日(金)から 2025年2月8日(土)まで、SASUの個展「Self.help」を開催いたします。
SASU(サス)は、90年代より国内外の壁画制作などで幅広く活躍するアーティストユニットHITOTZUKI(ヒトツキ)のメンバーとして知られる女性アーティストです。幼少期より、デザインやキャラクターに興味を持ち、10代の頃からサンリオからストリートカルチャーまで幅広く影響を受けながら独自の世界観を構築し、色彩豊かでシンメトリーな構成を通じて深い精神性を表現しています。また、日本のストリートアートシーンで数少ない女性アーティストのパイオニアとしても知られており、男性中心のシーンにおいて、シンプルで記号的なモチーフを描くSASUのスタイルは斬新であり、ストリートアートに「調和」や「安らぎ」という新たな要素をもたらしました。
SASU個人の展覧会としては21年ぶりとなる本展「Self.help」では、新作絵画を中心に、彼女の創作活動の原点とも言える幼少期のアクションを再現した立体作品や、中学生の頃に自費で発行していたZINEの一部などを展示します。彼女の活動の歩みを振り返りつつ、新たな表現の可能性をご覧いただく貴重な機会となることでしょう。
1990年代後半、SASUはカナダで初めてグラフィティに触れ、スケートボードパークでスプレー缶を使ってキャラクターを描き、帰国後にパートナーのKAMIと出会います。この出会いがきっかけとなり、アメリカのアーティストコレクティブ「Barnstormers」(バーンストーマーズ)のメンバーとして、現在のミューラル(壁画)ムーブメントの始まりとも言える壁画制作に目覚めました。その後ヨーロッパ各国のアートプロジェクトに参加、2002年にはナイキの「PRESTO instant go アジアキャンペーン」にアーティストとして参加し、そのモーショングラフィック作品は業界で高く評価され、受賞に至るなど、広告表現の新たな可能性に貢献しました。2004年にはイギリス URBIS美術館にて開催された「Ill Communication Ⅱ」に出品。その後、世界的に影響力のある女性アーティストSwoonらと共に、イギリスで開催された女性アーティスト展「Something Else - STREET INSPIRED WOMEN'S ART SHOW 」に参加し、同時にHITOTZUKIとしての活動も本格化していきます。
2005年には「X-COLOR / Graffiti in Japan」(水戸芸術館現代美術センター)、2010年には「六本木クロッシング:芸術は可能か?」(森美術館)に参加し、スケートボードのセクションを用いたインスタレーションで話題を呼びました。さらに、2014年には「PERRIER Inspired By Street Art」キャンペーンにて、ボトルデザインを手がけ、アートを日常的なアイテムに昇華させることに成功しました。
SASUの作品は、ストリートアートと現代美術の境界を行き来しながら彼女独自のスタイルを確立しており、視覚的な美しさだけにとどまらず、内面的な成長や変化、社会的メッセージをも内包しています。というのも22歳で突然母親を亡くしたことが大きく影響しているとSASUは語ります。彼女はその大きな喪失感と向き合いながら、心理学やメンタルケアに関心を持ち、自己理解と感情の整理に役立つ知見を得てきました。この出来事は彼女の死生観や内面的成長に深く影響し、作品に深い精神性を反映させるきっかけとなりました。
また、東京郊外のバイク店と祖父母が農家を営む家庭で育ち、自然に囲まれた花畑とメカニカルなバイク、その両者が交差する環境が、彼女の作品における有機的要素(自然)と幾何学的要素(人工)の対比と共存に影響を与えているといいます。(*Self.help 01,2024)
特に「花のようなシンメトリー」や「キャラクター」といったモチーフは、生と死、自然と人工、個人と社会といった対立的なテーマを反映しており、その形や色にはSASUの記憶や感情が凝縮されています。
現在、SASUは母親としての役割とアーティストとしての活動を両立させる中で、その葛藤が作品に少なからず影響を与えています。創作活動全体が、彼女にとって自身を癒す「Self-help(自己救済)」であると同時に鑑賞者とそのエネルギーを共有したいという願いも本展タイトル「Self.help」には込められています。彼女の作品は、観る人々がこの世界をよりいとおしく感じ、共に癒しや気づきを得る手助けとなることを目指しています。
本展「Self.help」では、SASUの多様で力強い作品群が展示されます。ぜひご高覧いただき、彼女の作品が持つ独自のエネルギーと世界観に触れていただけましたら幸いです。
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